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2011年11月27日

アーキテクトへの誤解

赤間さんのブログ」で開発エンジニアのロードマップに関するエントリが書かれていた。そこでこちらでも自分の思いを書いておこうと思う。

まずエンジニアの方が大前提として自覚しておかなければならないことは、「顧客はシステム自体が欲しいわけではない」ということ。もちろんRFP内にシステム構築の内容が書かれている以上、システムを作ってほしいと顧客が言っているわけではあるが、ここで言いたいことは仮にQCDを担保したシステムを構築できたとしても、これが顧客のビジネスになんら寄与しないのであればそんなシステムは不要だということ。
プログラマーから多少技術スキルがある人がキャリアパスの先としてアーキテクトになった場合にこの点を忘れがち又は意識していないことが多いように思う。
こういった人たちはシステムを開発すること自体が目的となり、如何に品質よく、如何に短納期で作り上げるかということに注力する。確かにこれはある一面において正しい役割だが、これだけがアーキテクトの役割と思っていはいけない。

自分にとってアーキテクトというのは業務とITを繋ぐことができる唯一の存在であると位置付けている。ここで先に挙げたシステムは顧客のビジネスに寄与しなければ意味がないという前提と、アーキテクトが業務とITを繋ぐ唯一の存在であるという2つの前提から言えることは、アーキテクトこそ顧客の業務全般に対して深く知り (ITについての深い知識は言うに及ばず) 、そのハイブリッドな知見をもって今の業務よりもITをもってより良いものができるならその提案を、ITの制約によってあるべき業務の実現が困難であるならその説明を愚直なまでに行っていく必要があるのである。

特に注意しないといけないのは、特定の業務だけでなく顧客の商流について広く知らないとRFPに書かれたシステムの最適化のみを追求することになり、これでは企業全体における対象システムの在り方についてまったく考慮されなくなり、結果良かれと思って作ったシステムが、全体から見るとカオスを作りこむという事態になりかねないということである。

これは決して業務SEやコンサルタントだけの仕事というわけではない、なぜか?それはアーキテクトこそが業務とITを繋ぐことができる唯一の存在であるからだ。

Posted by GAMMARAY at 2011年11月27日 11:40 | TrackBack
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