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2010年10月03日

クラウドの選択

友人がITの責任者をやっている某業界の小規模なコンサルタント企業があるんだが、以前からこの友人から新規ビジネスについて相談されているわけ。想定されるビジネスモデルや新規事業であることからクラウドでサクッと構築するのが良いということで、当初はAzureについて色々と相談にのっていたわけだ。ただ同社はすでに中期経営戦略をたてており、ITについても継続的に投資をされるようなのでAzureではそのスピードに対応できないのではないか?という懸念がでてきた。つまりAzureを利用するということは、開発自体は従来と変わりなくSIerがIDEを使ってプログラミングをしてテストしてというステップを踏むことになり、且つ派生開発についてはインフラの調達リードタイムよりも、アプリケーションに追加/修正する時間の方がはるかにかかるというのが主な要因である。つまり同社のユーザーさんでもちょっとした追加/改修ができるようなプラットフォームこそが、同社のビジネス要件を聞く限りでは最適という気がしてくる。

この一連のやり取りから、PaaS型のクラウドはただインフラ構築/運用をどこぞのDCで肩代わりしてくれますだけでは大した価値を生み出せず、それ以上の付加価値がないと戦略実行支援としてのITプラットフォームとしてはあまり価値がないのではないか?という結論にいたるようになった。
まぁそれなりの規模の企業ではIT予算の7,8割がITの維持管理費という統計もあり、例えばインフラのみだったとしてもこの経営を圧迫しかねないITの維持管理費を多少削れるのであれば価値はあるだろうが、せいぜいIT部門が経営幹部に対して効果をあげました!とアピールできる程度の話で、経営層に強いインパクトを与える規模の効果をあげられるかというとまだまだ疑問ではある・・。

とここまで書いて、じゃぁ友人の会社はどうしたら良いのかってことになるが、
・自社運用はNG
・なるべくコストをかけない
 ⇒新規ビジネスを利用するクライアント数は限定されている
・業界的に競合会社とのし烈な争いが予想される
 ⇒とにかく早いビジネス戦略に即応できることが重要
・友人の会社の社員でも追加/改修ができると尚、良い
というざっくりとした要求を聞く限りでは、AzureよりもForce.comということになりそうだ。正直日経に出たファーストリテイリングの大規模Force.com採用の記事が決断を促したってのもあるが。

Posted by GAMMARAY at 2010年10月03日 14:28 | TrackBack
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