良い映画だとは思うがどうも伝わってくるものがない。
一見すると主人公のオリバーは弱々しい表情で母性本能をくすぐるような役をうまく演じてはいるのだが、その彼自身が何も訴えることがなくただ流されるがままに物語が進んでいってしまうため、どうも間延びした印象を受けてしまう。
更にポランスキー監督がこの作品の主たるテーマとして一体何を一番訴えたかったのかという焦点がぼけてしまっているために、これといった感動も郷愁もなく終わってしまう。
せめてもう少しオリバーが語ってくれれば、また別の印象を受けたのかもしれないが・・