自分にとっては感動や悲しさよりも"強さ"という言葉を作品の中から一番感じた。
老トレーナーとボクサーの実の親娘以上の絆の強さ、老トレーナーと元ボクサーの従業員との友情の強さ、そして貧乏から抜け出さんとするボクサーの意思の強さ。
前作「ミスティックリバー」においても今作においてもクリント・イーストウッド監督は観客を泣かせて良しとはしない、それ以上の理解と感慨を観客自身に求めてくる、故に観る側にも演じる側にもそれなりのパワーと覚悟が要求されるのだと思う。
モーガン・フリーマン、ヒラリー・スワンク、ショーン・ペン、ティム・ロビンス、ケビン・ベーコン、そしてクリント・イーストウッド・・この覚悟に応えられる役者はそう多くはない。
名作「ロッキー」は冒頭から未来へ向けての希望を感じたが、「ミリオンダラーベイビー」は冒頭からなんとなくロッキーとは逆の何かを感じていた・・この老トレーナーはこの後一体何を思って生き続けるのだろうか・・
Posted by GAMMARAY at 2005年05月30日 13:22 | TrackBack