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2005年02月16日

進化型プロセスの現実解

「実践ソフトウェアエンジニアリング」においてちょっと面白い内容を見つけたので書いてみる。

俗にいう進化型プロセスにはいくつかのモデルが提唱されている。
・プロトタイピングパラダイム
・スパイラルモデル
・コンカレント開発モデル
これは反復型を前提とするモデルであり、複雑なソフトウェアを徐々に開発していくことのできるプロセスでもある。

書籍内でこれらのモデル理論を一通り説明した後にいくつかの懸念事項の内のひとつとして以下の記述があった。

「ソフトウェアプロセスは高い品質ではなく拡張性と柔軟性に焦点をあてるべきである。
我々は無欠陥よりは開発のスピードを優先すべきであるり、高い品質を目指して開発を続けることは、製品のリリースを遅らせることにつながり、最適な時期を逃してしまう。
この考え方の変化はカオスの縁における競争の結果もたらされたものである。」

これは進化型プロセスにおいては反復型であるが故、高品質を目指すことも拡張性、柔軟性、スピード重視を目指すことも可能であり、その適切なバランス調整が重要であると。
簡単に言えば、とにかく市場での地位を確保する為、最初のリリースはある程度品質に問題があっても市場に投入する、その後に反復的に開発していくことで品質を徐々に高め、逐次リリースを繰り返すということか、ふむ・・まさにWindows的方法論だな(^^;

これは例えば従来型のウォーターフォールモデルでは要求定義、計画立案、モデリング、構築、展開という各アクティビティを順に行っていく逐次型のアプローチでは完全な品質を目指すが故に、市場投入が遅れるということになるわけか。

他にも統一プロセス(UP)におけるアーキテクチャベースラインとプロトタイプの違いも面白いね。
UPとアーキテクチャベースラインの考え方は豆蔵のオンライントレーニングで詳細に書かれてたけど。

にしてもこういった多様なプロセスモデル理論を把握し始めるとアジャイルプロセスの登場って必然だったんだなぁ〜って良く分かるわ。

Posted by GAMMARAY at 2005年02月16日 23:04 | TrackBack
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